同じ通りに3軒?過疎地域にはなぜ床屋さんが多いのか?

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一人旅をするたび思うことは、
「床屋さんがやたらあるなあ」ということ。

特に、過疎が進んでいる人口数万人の市や町の商店街では、
シャッター通りが並ぶ一方で、何軒も床屋さんや美容院があったりするのを見かけます。

そこで今回はこんな風景に疑問を持ち、調査してみました!

「床屋さん通り」ができるまで

昭和の時代には、「佐藤商店」やら「井上服店」などのような
個人商店が街の通りに目立っていました。

ところが、2000年前後から大型スーパーマーケットや家電量販店など、
企業が街の需要を賄う形になります。

大量に仕入れることのできる大型店に比べ
品揃え、価格、商品の質ともに、不利である個人商店は
赤字や後継者不足から廃業が目立つようになりました。

そこで、異彩を放つのが床屋という存在です。
まず決まった需要があります。さらに床屋さんになるには、
美容師学校に通わなければいけません。

ですので、大型店が入る余地がなく、
今日まで商店街に残っていたということになります。

床屋さんの収益状態

過疎が進む同じ通りに何軒も床屋や美容室があるのは、
需要が減っていく以上、つぶれることになるのでは?と思うかもしれません。

ところが現状は、維持費が少ないのが床屋さんの良い点です。
床屋のほとんどは個人経営や一族経営で、かつ自前の店舗を持っています。
そうなると人件費はほとんどかからず、店舗代もかからないことになります。

よって、細々ながらも続けていけるのが強みです。

ただ新規の床屋が増えていくかというとそうではありません。
少ない需要をさらに分け合おうとはしないからです。
過疎が進んでいる街で、新規事業をしようと思う人はほとんどいないでしょう。

よって、こういった地域は、倒産がゼロ件に近くなる一方で、
廃業が多くなっていくと考えられます。

過疎地域でもライバルは絶対に必要

過疎がどんどん進んでいった場合、
1店舗しか残らなくなったらどうなるでしょうか。

1業態に1つの店舗しかない状態ははっきり言って異常です。
図らずとも、独占禁止法に違反している状態だからです。

業態を独占すればどうなるか。
どのような商売をしても、固定のお客さんが入ってくるので、
より安く、優れたサービスを提供しようとはしなくなるでしょう。

つまり、ライバルがいない状態は危険なのです。

また市街地でも、小さな需要に応える「ニッチ産業」と
呼ばれるものがあります。

僕の身近なところでいくと
「仙台から東京への中学受験を目指すための学習塾」なんていうのがあります。

こういった需要に特化すると、ライバルは減る一方で
ある一定程度のお客さんが見込めてしまうので、慢心してしまうんですね。
そうなると、現状維持を目指した緩やかな下降線をたどってしまいます。

若い力が育ち、ライバルとなり、最終的には共存共栄するのが
ベストではないでしょうか。

まとめ

・過疎地域に床屋が並ぶのは競争の結果
・廃業が続く過疎地域では、床屋が立ち並ぶ風景も長くは続かないだろう
・自分のライバルを育て、新規事業を受け入れよ

僕の塾の向かいのビルも7年経つうちに、
ほとんどが空きテナントになってしまいました。
仙台市内なのに、悲しいことだと思います。

「すぐ潰れてしまう」イメージはたとえ、業種が違えど
良いものではありません。

近くの店が一つ潰れることは、自分にとっては他人事ではないのです。